アベノミクスの成長戦略の素案について

 成長戦略の素案発表段階で思わず、ダメだこりゃと思ってブログをしたためていたが、もう少し様子を見ようと、公開を控えていた。でも、結構、世間も酷評なんで、それほど毒にもならないと思うので、公開してみる。
 
ただ、ちょっと前置きを付け加えると、

僕は酷評が世間の多数意見になることは、意外と言えば意外だった。。
株価も高騰、円安も進んでいたので、アベノミクスの言っている通りに動いていることに、なんだか期待みたいな一般の人たちの雰囲気もあっていいと思った。

でも、実際は期待できないという方が多数派だ。
また、投資家たちは、具体的に何に落胆して、日本への投資を引き上げたんだろうか?という疑問が残った。。
「思った以上に大胆でなかった」とかはよく言われるけど、雰囲気でダメってなってる感じもする。
市場はそんなもんだと言えばそうかもしれませんが、でも、皆、その雰囲気的にダメってところの核になる部分は、なんとなく共通認識みたいなものがあるようにも思った。
僕なりに感じるのは、成長成長と声高にドヤ顔で叫んでいる安倍首相や、政府関係者の雰囲気にちょっと違和感があるというか、空気読んでない感じがあるんではないだろうか?
僕自身そうなんだけれども、成長はいいんだけど、もうちょっとベクトルの違う成長というか、成熟というか、新しい価値観というか、今までとは違う期待感が欲しかったんだと思う。

結局、皆はどういう戦略が欲しかったのかは、いろんな人の声が聞けるといいんだけどね。。
さて、素案が発表された時の感想にその辺のこと書きました。
皆さんは成長戦略にどういう印象を持ってますか?コメントくれると嬉しいです!

以下は素案発表時のブログ下書き)
アベノミクスの3本目の矢と言われる成長戦略の政策素案が発表された。
過当競争、過小投資、過剰規制を期間を決めて是正するというもの。

過当競争の是正は日本の産業をリードしてきた、電機産業の企業の統合が
進むように、税制面で後押しすることらしい。

過剰規制は、元々問題にされていたので、
説明はいらないかな。。

あと、過小投資の是正。これは、企業や個人が、実はお金持ってるのに投資が極端に少ないとか、企業がリスクを追わず、新規事業に対しての投資割合が低いとか、そもそも、日本人って投資意欲が低いよね。という問題のことだと思う。

で、これからこの政策に沿って、みんな頑張ろうという感じかな。。

でもでも、ぼくは、高度成長期以後の日本。安定路線を守ってきた日本の特徴だと思うんだけど、いつも、一歩踏み出すのが遅い気がしてならない。

この成長戦略って、多分、もう、10年も、もしかしたら、20年前から言われていることで、これ今からやるの?って感じ。

もし、戦略通りに行くとしても、効いてくるのは、また、その先10年くらいからの社会でしょ。どう解釈しても、未来の戦略として目指して行けるような政策には到底思えない。。もっと言うと、現状の引き伸ばし政策、延命政策にしか見えない。

だから、成長戦略というのはやめて、延命政策とすれば納得いくんだけどね。

さらに、今の若者の感覚からして、資本経済を活性化させたいということを、
自分たちの社会的使命と感じている人はほとんどいないんじゃないかってのが、
僕が、この政策の空気読んでない感を感じるところ。

先進国での問題は、資本経済というコップはもういっぱいだから、
違うコップを見つけてそこに水を注ぎましょうって流れではないのか?

そもそも、政策を聞いてワクワクしない。
まだ、細かい政策の内容は見えないが、是正対象となっていることは、
どんどんやるべきだとは思う。だけど、戦略とは思えないし、
やっぱりワクワク感がしない。。

政府がまだ、目指すべき社会がはっきり見えてない感じ?
とりあえず、今までの指摘されていたことは、まとめてやって行きますからっ!
あとは民間で各々頑張ってと言っているように聞こえるというか。。

たとえば、会社でこんな風に社長が言ったとしたら、
多分、最大の効果はうまれないですよね。社長、、結局あなたは何を見ているの?
と社員は迷ってしまうと思う。

総理大臣は日本のリーダーだから、
はっきり、皆に目指すべき道を納得させて遂行しなくてはいけないと思う。
まぁ、美しい国を目指すって言ってた頃より、見えてきた感じはするんだけれども、、。
あ、でも、もしかしたら「美しい国」ってうたって、具体的な政策が未来的なら、それなりに支持されたと思う。。

あと、思うのは、やっぱり資本経済の中の経済だけの話ばかりで未来感がない。

そもそも、今の若者にお金儲けよう!って声かけて、
どれだけの人が集まってくれるのか?

今も昔も、お金儲けだけ叫んでもダメなわけだけど、
ちょっと前までは、それを達成することで何か見えてくるものが
あるのかなと思ってた若者は多かったと思うし、そういう、
見えないことへの期待ってあったと思う。

だけど、これからは、この方向性はないと思う。

そもそも、何のために成長してきたのか?
それを考えるときなんじゃないかってすっごく思う。

日本の状況は、高度成長を達成し、そしてちょっと浮かれて、反省して、
じゃー何しようか?っていう状況じゃなかったんだろうか?

そして、そういう過程を小さい頃から眺めてきた僕ら世代が
この延命的な成長戦略に共鳴して、頑張るだろうか?

少なくとも、僕は、この成長戦略に沿って頑張るつもりは全くないなぁ。

ちょっぴり、成長戦略に期待していたけど、
やっぱり、僕は自分なりの未来政策を考えて実行して行こうと改めて思った。

コメント

  1. おはようございます。大連ランダムウォーカーの三宅です。
    四国讃岐からコメントさせてもらいます。

    高度成長~オイルショック~バブル~崩壊~ITバブル~リーマンという浮き沈みを体験してきた、坂本さんよりおじさんな私からしても違和感ありです。

    もう一度、国全体で成長して(資本主義でいう成長)、既存の全産業が良くなるというようなバブルなんてもう来ないのです。それは、アフリカや南アメリカなどこれからの社会に訪れるもの。ヨーロッパや日本には来ない。

    今の日本に必要なのは、鉄鋼・造船・電機・自動車に代わる新しい産業を創出する芽をいかに芽吹かせ、育てるかその社会システムを構築すること。教育も子育ても高齢者対策もそこに通じる。
    その為には、やり直しのきく社会が必要。規定路線のこれまで誰かが経験したことではないことをやるのだから一回では成功しない(かもしれない)。ただそんな場合でもリベンジできる社会でないと、みんながみんなホリエモンみたいに強くない。

    坂本さん言うように、成長戦略とは、今の株価を上げたり、税収を伸ばすためのものでなく、10年後、20年後の国のグランドデザインを示すものでなければ、市場もこれからを担う若き国民もポジティブなマインドにはならないと私も思う。
    今の日本の財政を立て直す、10年以内に”やらなければならないこと”と将来を構築する”やるべきこと”を混同してはならないと思っている。

    「やっぱり、僕は自分なりの未来政策を考えて実行して行こうと改めて思った。」と言われているが、これで良いと思う。坂本さんのように感じている人たちが、自分の周りを巻き込んでムーブメントを起こしていく。その輪が広がり、そこに共感し、支援する人たちが変えて行く。
    日本は官も民もTOPの力は大したことは無いが、”現場力”で”成長(これまでの)”を支えてきた国。これからも、個々の未来を描ける人たちが支えて行くのだと思う。

    私は、日本という国が好きで、ここを捨てるつもりはない。でも、この国の未来は、この国の政治家には作れないことも薄々感じている。私には残された時間は20年余りだろう。でも、そこで自分なりの未来志向で後輩たちに背中を見せたいと思う。これがおじさん世代の仕事の仕方だから。
    具体的に何をやっていくかは、また語りましょう。

    取りとめのない、乱筆乱文で申し訳ございませんでした。

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    1. コメントありがとうございます。
      結局、その未来のある社会ってなんなのかってことを考えるところは、もう少し、経済的にも立場的にも環境的にもフラットな場所で考えられるべきだと思うんですよね。

      そういう場作りがまずは大事なのかなと思ってたりします。

      成長戦略会議のメンバー見ても、結局、すごく大人な方ばかりで、今までの路線を壊せるだけの、いい意味で非常識な方は居ない。。多分、破天荒過ぎるくらいのインパクトは欲しいですよね。で、結局は、なかなかはそのようには行かないまでも、違う切り口のものも加味されていくと思うし、世間もできるできないに関わらず期待が生まれると思うんですよね。。

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